和紙づくりのこだわり

●原料の楮の木の植栽から原料づくり●
●和紙すき、加工、染色そして造形まで●
●全て「自然」がテーマです!●


昔、植えられた楮の木(こうぞのき)の活用

楮の木 日吉工房のある日置市では、藩政時代、島津忠良(日新公)が藩の武士の生活基盤のために和紙づくりを始めたとされ、太平洋戦争前後まで「伊作和紙」として盛んに和紙づくりが行われていました。現在では受け継ぐ人もなく消滅してしまいましたが、その時代に植えられていた和紙の原料である楮の木は、現在でも日置市のあちこちに自然に戻り、野生化して自生しつづけています。

 やせこけて暗い雑林の中でモヤシのようになったもの、巨木になって枝を採取するのもやっかいになったもの、使われなくなった畑いっぱいに広がり、群生してこすれあってキズだらけのもの、楮畑で管理して新芽だけを育てたものなどいろいろです。

 これらの楮の木を、この自然のままの状態で育成して、和紙の原料として活用しています。



和紙の原料づくりのこだわり

 これらの野生化した楮の木と畑で栽培した楮の木の枝や幹を採取し、蒸して皮をはぎ、その皮を煮込み、さらに打解して昔ながらの手順で和紙の原料づくりを行います。

 またその際に出る自生している楮の木ならではのキズやスジやコブ等と枝と幹、若木と古木など、煮込みと打解の方法や時間を少しずつ変えて作った何種類もの楮の木の素材を生かした原料は、種類別に作り置きして、和紙すきにそなえて貯蔵しておきます。




和紙すき

 貯蔵している何種類もの原料から和紙のデザインと加工方法を決め、自然のままの楮の木の素材を生かした「一枚ものの和紙」を作ります。

 流しすきをベースに、昔からの紙すきの技法や新しい和紙アートの技法、独自に考え出した方法など、あらゆる加工技法を駆使して和紙に息吹を与えます。
サイズは56×97cmから150×270cmまで。




和紙染色と自然素材

 作品により染色をほどこす場合は自然素材(柿・クリ・クルミ・よもぎ・茜・うこん・藍)等の煮込み方法を変化させて作った染料を吹き染め、浸し染め、引き染め、漉き染めで手染めを行います。

 特に柿渋は塗り重ねや月日の経過により、色合いが微妙に変化しておもむきのある染色ができます。いろんなデザインで何枚も染色し、乾燥をさせながらストックしています。



一点ものの和紙の造形

 樹木・かずら・竹(原木)などの自然の素材で作品の原型を組み、イメージに合わせて作った和紙を組み合わせて「一点ものの和紙の作品」を作ります。屏風、あんどんを洋間に合うように、又タペストリー・ランプシェードを和室に合うようになど、現代生活空間にマッチした新しい発想の和紙造形をしています。

 サイズは10×10cmのミニランプから、巨大タペストリー・ランプシェードまで製作します。



【西陵工房】〒890-0032 鹿児島県鹿児島市西陵7丁目18-13